大和証券、ポスト・トレード・ソリューションの利息照合ワークフローを活用しオペレーションを効率化

要旨

ポスト・トレード・ソリューションの利息照合ワークフロー (Interest Statements Workflow) は、Margin Manager の一機能として提供するもので、二者間における利息明細の照合作業を自動化・標準化するソリューションです。

本ホワイトペーパーでは、日本の大手投資銀行として本ワークフローをいち早く導入し、利息照合業務の高度化・効率化を実現した大和証券株式会社を取り上げます。同社グローバル・マーケッツ・ソリューション部 コラテラル・マネジメント課長の村井 将氏に、利息照合ワークフロー導入のねらいと効率化の効果についてお話を伺いました。

お客様導入事例:大和証券株式会社 - 許容差異の自動処理による業務負荷の軽減

大和証券では、利息照合ワークフロー導入以前は、照合時に差異が発生した都度、各社独自のフォーマットで作成された利息明細と自社データを照合し、差異の要因を特定したうえで、金額や受渡日 (Value Date) について個別の調整・合意を行う必要がありました。こうしたやり取りは主にメールで行われ、多くの手作業を要していました。

利息照合ワークフロー導入後は、大和証券と相手先の双方で事前にトレランス (許容差異) を設定することで、許容範囲内であれば自動的に照合一致となります。また、トレランス以上の差異が生じた場合でも、Margin Manager プラットフォーム上の共通ルールに基づき、迅速に対応することができるため、従来必要だった個別調整の負担を大幅に削減することができました。

利息照合ワークフローを導入したことで、金額や Value Date を迅速に合意できるようになりました。共通プラットフォーム上で照合を行うことで、トレランスの設定や Value Date の取扱いが標準化され、従来必要だった個別調整の負担が大幅に軽減されています。

村井 将 氏

グローバル・マーケッツ・ソリューション部 コラテラル・マネジメント課長

背景

世界的に金利が上昇する中で、利息明細 (Interest Statements) の管理および処理はポストトレード業務においてますます重要な要素となっています。担保やマージン残高に対して計算される金利額は大幅に増加しており、わずかな差異であっても、受取・支払金利の不一致は財務面・業務面・コスト面で重大なリスクを生じさせる可能性があります。

同時に、金融機関は取引量の増加、取引の複雑化、そしてオペレーショナルリスクおよび内部統制に対する規制強化に直面しています。これらの課題は特にアジア太平洋地域において顕著であり、金融機関は複数通貨、さまざまな規制枠組み、異なる金利計算慣行が混在する分断された市場環境の中で業務を行っています。その結果、効率性の向上とポストトレード管理の強化を目指す金融機関にとって、利息明細の管理・処理は重要性を増しています。

その結果、効率性の向上とポストトレード管理の強化を目指す金融機関にとって、利息明細の管理・処理は重要性を増しています。

利息照合における市場課題

従来、金融機関は利息明細の管理において、時間と労力を要する照合作業に依存してきました。何往復ものメールのやり取りや取引相手毎のシートを精査しながら、利息の差異を特定・計算・追跡することが一般的でした。

これらの手作業のプロセスは、時間やリソースを浪費するだけでなく、差異の特定と解消を遅らせ、プロセス全体の非効率を招きます。また、取引先ごとに標準化されていないプロセスは、計算ミスや照合リスクが高まる傾向があります。

ポスト・トレード・ソリューションの利息照合ワークフロー

利息照合ワークフローでは、当事者双方が共通のプラットフォームであるMargin Managerに利息明細を送信することで、自動的にペアリング、データ照合、不一致箇所の特定が可能となり、利息明細の確認・合意プロセスを効率化します

「利息照合ワークフロー」 図は、お客様、Margin Manager、および 取引先間でのマージン関連情報のやり取りを示しています。お客様は、マージンコール、利息明細、清算取引明細、サブスティテューション、および 契約書情報を Margin Manager へ送信します。Margin Manager は、マージンコール、利息明細管理、清算取引管理、サブスティテューション管理、例外管理、紛争防止、決済指示に関するストレート・スルー・プロセッシングのワークフローを提供します。Margin Manager と Collateral Manager 間ではマージンコールの連携を、Margin Manager とトライパーティエージェント間では SWIFT を通じて決済指図の連携を行います。照合済みマージンコール、利息明細、清算取引明細、およびサブスティテューション情報は、取引先へ送信されます (弊社サービス未利用の取引先へは RELAY を通じて連携可能)。矢印は、各システム間における情報および契約関連データの流れを示しています。

主な機能 :

  • 対象期間 (通常は月次) における金利計算の合意を可能にする標準化されたワークフロー
  • 取引先単位で許容誤差に基づく高度なマッチングエンジンによる明細のペアリング、照合、および確定
  • 主要データ項目および日次計算の詳細な照合により、不一致の迅速な特定が可能
  • 市場参加者ワーキンググループにより定義された標準データ項目による一貫性の確保
  • 小額決済の大量処理に伴うオペレーションコストを削減するため、金利額の自動切捨てまたは繰越処理が可能

利息照合ワークフローは手作業による業務を削減し、オペレーションチームがより付加価値の高い業務に集中できるようにするだけでなく、STP (ストレート・スルー・プロセッシング) による高いマッチング精度を実現し、紛争解決の迅速化と処理効率の向上に貢献します。また、合意済みの利息明細に関する完全な監査履歴を提供することで透明性を高め、ガバナンスおよびコンプライアンスの強化を支援します。

さらに、本ワークフローは既存の担保管理システムとシームレスに統合できるよう設計されており、直感的なダッシュボードにより例外管理やユーザー導入も効率的に行えます。

既にMargin Manager をご利用の場合、利息照合ワークフローはご契約のサブスクリプションに含まれているため、既存の接続環境を用いてご利用いただくことが可能です。ご利用開始に向けては、ポスト・トレード・ソリューションの専任チームがお客様からのご要望に基づき円滑な導入、利用開始を支援します。

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